20年間でGDP(国内総生産)は6.5倍に成長しました。 国民一人あたりの年間所得は都市部でおよそ10万円、農村部でおよそ3万5000円です。 上海、北京など沿岸地域では平均以上の所得になっています。 経済発展の進んだ上海では平均年収はおよそ20万円です。 中国では、このように労働力が極めて低いコストで手に入ります。 今後20年間、今のペースで成長したとしても、現在の日本の人件費とくらべ10分の1で労働力が手に入る計算になります。 日本企業の中でも、労働コストの低い中国に生産拠点を移す企業が多くなっています。 おなじ労働の質が確保されるなら、わざわざ労働コストの高い日本で生産する必要はありません。 日本企業は中国に生産拠点を移転することで低コストで高品質の製品を作ろうとしています。 日本に残る産業は高度な技術を要する産業や、中国に輸出される装置の製造産業など限定されたものになるという予測もされています。 先進国各国の企業もも生産コストの安い中国に生産拠点を移転しています。 こうして中国の工業生産は増加すると予想されています。 日本では機械化された工程でも、人件費の安い中国では手作業で行われている場合があります。 手作業で行えば、規格の変更にも簡単に対応できるという利点があります。また、高価な機器を購入する必要もありません。 資本を多く用いるのではなく、労働力をたくさん用いることが中国製造業の特徴です。低価格の製品では中国製品の優位性は高まっています。 また、発展途上国が先進国と比べ、有利な点があります。 技術を1から開発しなくても先進国から技術移転することで、簡単に先進国水準の製品が作れる点です。 実際に日本で行われていた製造過程が中国に移転されることが多くなっています。 中国は世界から技術を導入することにより徐々に技術力を身につけています。 単なる下請けだけではなくより高度な製品を生産できるようになってきています。 こうして日本から技術導入した製品を中国メーカーの独自ブランドで日本に輸出するようになりました。 このような現象をブーメラン現象といいます。 冷蔵庫や扇風機など付加価値の低い工業製品分野では世界市場において中国が有利です。 豊富な労働力と安い人件費、海外からの技術移転に支えられ、中国は製品の生産基地となりました。中国は「世界の工場」といわれるほどになっています。 洗濯機、カラーテレビ、冷蔵庫など多くの分野で中国は生産シェア世界ナンバーワンです。 従来は日本企業の生産下請けが主でした。 しかし、中国企業の独自ブランドを冠した製品が徐々に世界市場に浸透し始めています。国内市場だけでなく海外市場でも徐々に競争力を高めつつあります。 今後の中国を展望する上で大切なことは、中国が単なる工業生産国ではないということです。 世界第一位の人口を誇るマーケットでもあるのです。 例えば、携帯電話市場においては加入者数世界ナンバーワンになっています。 他にも、自動車、家電製品など中国のマーケットは世界の中で大きな割合を占めつつあります。 中国は、世界一の未開拓マーケットともいえるでしょう。 今後、国民所得が高まるにつれ、マーケットの拡大が期待できます。 |
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