例えば、以下のような条件のA社があったとします。 株価 1000円 一株あたり利益 100円 時価総額 100億円 保有キャッシュ100億円 A社が保有キャッシュの半額、50億円で自社株消却をしたとします。 すると、発行済み株式数の半分がなくなります。 その結果、一株当たり利益は200円になります。 仮にPERが10倍を妥当だとすると、株価は2000円に値上がりするはずです。 株主にとっては、一株当たりの利益が倍増し、かつ一株当たりのキャッシュは変わりません。 自社株が割安なときに自社株消却が行われることは、資本の効率的な活用といえます。 株主価値を高めるためには、事業を成長させたり、新事業を展開することで利益を伸ばすことが上げられます。 成長している企業の場合は、こうした事業拡大に多額の資金が必要となるため、余剰キャッシュは少なくなりがちです。 しかし、成長期を過ぎ、事業拡大がない企業には、多額の手元資金が蓄積されている場合があります。 これまでの日本企業は、内部留保と称し株主に余剰資金を還元しない傾向にありました。 こうした金融資産を目当てに買収が行われたりする例が増えてきたため、企業は株主価値増大により経営の安定を図ろうとしています。 近年は、自社株消却を通じ株主価値の増大を行う企業が増えています。 自社株が割安だと判断された場合、こうした余剰資金を自社株消却に向けることで株主価値の増大を図ることができます。 自社株消却を積極的に行う企業は、株主価値の増大を通じて投資家を大事にしている傾向があります。 市場も自社株消却には敏感に反応するようになっています。 自社株消却で重要なのは、自社株消却株数ではなく自社株消却される株の比率です。 消却される株の比率が高いほど、株主価値の増大につながります。 同じ100万株を消却したとしても、発行済み株数には差があるため、B社では1%、C社では10%の自社株消却だとします。 この場合、C社のほうが、株主価値を重視したことになります。 自社株消却は、株主価値の増大を通じ、企業が株主を重視しているという表れです。 株式投資 投資 株 |
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