四季報から企業の財務状況を分析
株主資本
 株主資本が少ない場合、内容が悪い企業は投資対象として不適格です。
特に株主資本がマイナスになっている企業は論外です。
株主資本の内容は次のようになっています。
@資本金
A剰余金
B有価証券評価差額金
C法定準備金
特にBの有価証券評価差額金には注意が必要です。
時価会計が行われるようになっているため、株式の評価損が増えると債務超過に陥る恐れがあります。
株式市場の動向で債務超過になるような企業は投資に向いていません。


借入金
 どこの企業でも多かれ少なかれ銀行との取引があり、借入金がある企業が大部分です。
借入金には利子がつき、元本と一緒に返済しなければなりません。
借入金の額が多すぎると返済額が大きくなりすぎ、売上が伸びても営業利益が増えない場合があります。
 四季報には有利子負債という項目があります。
多額の有利子負債を抱えている企業は銀行からの支援が絶たれると、資金不足に陥ります。
売上高や利子が伸びている状況なら多額の負債があっても返済していけます。
しかし、売上高や利子が伸びない場合は借入金の利子すら払えない状況に陥る恐れがあります。
そこで、銀行に借金を棒引きにしてもらうように要請します。
銀行に債権放棄の要請をするような企業は、投資する価値はないでしょう。


資本異動
 資本異動には、増資、減資、株式交換、株式分割などがあります。
増資は会社の資本金が増加するため、株式の売り圧力が高まります。
減資は株主に不利益になります。株式の価値が半分以下になる場合も少なくありません。
減資をするような企業の株は買わないほうがよいでしょう。
株式分割では持ち株が増えます。
株式分割がされると、株価は分割比率分だけ下がります。
ですから、理論上は損得ありません。
しかし、株式分割を境に株価が上下する場合があります。


連結剰余金
 上場企業の場合、子会社や系列会社がある企業が少なくありません。
決算では企業全体としての業績を示すため、子会社や系列会社も含めて決算を行います。
連結剰余金とは、企業全体の株主資本から資本金と資本準備金を差し引いた部分をいい、企業全体の利益の蓄積分のことです。
もし、連結剰余金がマイナスなら経営状況は極めて苦しいでしょう。
連結剰余金がマイナスの企業は、倒産リスクが高いので投資には向いていません。


債務超過
 たいていの企業には利子のつく負債があります。
しかし、借金が総資産の半分以上を占めているような企業は、すこし負債が増加するだけで債務超過になり企業として存在が危うくなります。
いくら利益を上げても収益を上回る利子負担があれば、赤字経営から抜け出すことはできません。
総資産と比べて借入金が多い企業の株を買うことは危険です。


キャッシュフロー
 キャッシュフローとは自由に使える資金がどれだけあるかということです。
設備投資や日常業務に使える流動性の資金があるということはとても大事です。
キャッシュフローは3つあります。
@営業キャッシュフロー
売上による収入、仕入れなどの支出
A投資キャッシュフロー
有価証券への投資、固定資産への投資
B財務キャッシュフロー
借入金の収支
この3つのなかで最も大切なのは営業キャッシュフローです。
本業でいくら現金を得たか示すので、企業の実力を測るために欠かせない指標です。


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